二月の太陽 寂しいから泣く

轟々と燃え盛る炎の中でも、一面真っ白に凍りついた氷河の大地でも、朽ち、崩れかけた廃墟でも、奈落の底にある地獄でも、遥か遠い雲の上の天国でも、地の果てであっても、彼が踊るのなら、それは彼だけのステージになる。そう思わせるような舞台を創り出せる、ジェイホープ、もとい、チョンホソクという人間に出会って、数年になる。共に(と言っても一方的にそう思っているだけだが)誕生日という一年に一度のおめでたい日を過ごすのも、これで数度目だ。

 

 

 

 

 

去年のお誕生日にもブログを書いて、お祝いした。あれから一年。その一年の中で、SYSやマジックショップ等のライブに幾度か参戦した。何度現場に足を運んで、どんなに遠い場所から彼を見ても、太陽の様に輝くさまはずっと変わっておらず。紫色のスポットライトと何万人もの視線を浴びて溌剌と踊る彼に対して、どうして、 儚い と感じてしまうのだろうか。瞬きをすれば、その瞬間にふと消えてしまいそうだ。しかし、力強いステップと、その場の誰をも魅了する顔つき、目線、指先まで神経を使った仕草で、見る人の心を掴んで離さない。ジェイホープという人間は、全く、プラスとマイナス、陰と陽、表と裏、光と影、そういった二面生を上手く使いこなすことのできる稀有な人間だと思う。私はそこに深くはまりこみ抜け出せなくなったファンだ。

 

ジェイホープがソロ曲を終えて降りて行くとき、どうにも悲しみが襲ってきて、涙が溢れた。感動した、ということも一つの要因だが、一番は「もっと、ずっとこのまま踊っていて欲しい」という寂しさだった。心臓の辺りがぎゅっと締め付けられるような感覚と、涙でぼやけた視界を、今でも昨日の事のように思い出せる。私は、ジェイホープという人間ほど舞台で踊るために生まれてきた人間は居ないと思う。コンサートが終わったあと、毎回そう言っている。今までの人生の中で、あんなに才能に溢れ、そしてそれに胡座をかくことなく努力を重ね、原石を自ら絶え間なく磨きまばゆいほどに輝く人間を知らなかった。初めて触れた宝石の輝きは、こちらの目が焼け付くくらいのものだった。そしてその輝きは、今も私の脳に刻まれて、離れない。

 

 

 

 

 

 

 

彼の、彼らのファンになって与えられたものはかなり多い。音楽アプリのプレイリストから普段はあまり聴かないようなジャンルの曲を知り、音楽の幅を広めたり、ファッションやカルチャー、文学、果ては心理学まで、多岐にわたる。けれど、私が一番「与えられた」と思うのは、なんでもない数字や英語の羅列に対しての「意味」だ。

2、1、8。この3つの数字は、私にとって特別な数字だ。きっと他者からすれば何の変哲もない数字の羅列だが、2と1と8、この3つが揃うことで、パズルのピースがパチリとハマるように、私の心もパチリとはじける。例えば四択問題でも「ジェイホープの誕生日だからね!」と、分からない問題は大抵1か2を選んでいた。なんだそれは、と笑われるかも知れないが、わたしにしてみれば結構重要な願掛けだったりしたのだ。無機質な数字がジェイホープのイメージを持って、ノートの上で踊っていた。

そしてジェイホープペンなら誰でも心に刻んでいるであろう、H,O,P,Eの4文字、一単語。希望、望む、期待、思い、希望の的。たった4文字の英語に含まれた沢山の意味の中にまた、「ジェイホープ」という概念も含まれている。ジェイホープ本人は「この名前が自分を成した」というようなことを言っていた。パンドラの箱に最後まで残っていた希望。その名に相応しく、チームの希望として、そして何よりファンの希望として生きるジェイホープという人間。この芸名がどのような運命をたどって決定されたかは私の知るところでは無いが、JーHOPEという名前がついたのは、必然だったのでは、と思いを巡らせる。ホープ、に封じ込められた意味や想いは、きっと彼自身が思っている以上に、ファンにとって深く尊いものになっている。

 

 

 

 

 

彼のファンは何万人といるだろうに、彼はたった一人しかいない。太陽は一つで事足りるのと同じように。美しい人は儚い。儚い人はいつか消えてしまいそうで恐ろしい。太陽は自ら燃え、50億年後には燃え尽きるという。彼が太陽のように燃え尽きる日は来るのだろうか。どのような未来であっても、私はジェイホープを応援しつづける。ファンにできることは、音源を買ったりコンサートに行ったりして、お金を落とすことと、応援することくらいしかできない。それでも、ジェイホープのおかげで豊かになった私の人生はここにあり、まだ続く。一緒にこの道を歩くことは出来ないが、私が彼の花道をつくることならできる。例えジェイホープのファンが私一人になってしまおうと、ジェイホープが舞台で踊り続けるのなら、歌い続けるのなら声援をおくる。舞台で狂うように生きるジェイホープを応援できることを、なにより誇らしく思う。

 

 

 

 

 

 

最後になりましたが、ジェイホープさん、お誕生日おめでとうございます。好きな物をいっぱい食べて、よく寝て、幸せでいてください。ずっと応援しています。

 

 

 

ジェイホープのファン   れちより